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おくりびと [映像]

久しぶりに内覧試写会に行ってきました。
滝田洋二郎監督の「おくりびと」http://www.okuribito.jp/
死体をお棺に納める「納棺師」の話です。
知らない世界を覗く面白さもあるのですが、映画としても非常にオ・モ・シ・ロ・イ!

主演の本木雅弘、広末涼子もいいのですが、もう一方の主役である山崎努や脇を固める余貴美子、吉行和子、笹野高史、杉本哲太が持味を余すところなく発揮します。
なにより特筆すべきは脚本の良さ。
小山薫堂なんてグルメ評論ばっかりやっていてろくなモンじゃない、と思っていたらとんでもない。
構成の見事さ、伏線の張り方の巧妙さ等しっかりしたホンでありました。
後半の広末が戻ってくるあたりからのたたみかけがご都合主義という感じもあるのですが、まぁそこは映画だし・・

モックンはいい役者だな、と改めて思いました。
感情表現とかの演技だけではなく役者としての基本動作が素晴らしい。
納棺師の所作が非常に美しく感動的ですらあります。
それも最後のタイトルバックでは一連の作業をワンカットで演じきっていて感心させられました。
チェリストという設定からチェロを弾くシーンが随分あるのですが、左手の運指からボウイングまでまったく違和感がありません。
こうした基本動作がリアリティを生み出すことは云うまでもありません。
庄内平野の美しい自然の中でチェロを弾くシーンが数回出てきて、それはとても印象的で彼の心象風景であるかのような象徴性を帯びています。
それ故に後半、彼が悲しみの中で納棺作業を行うときに流れるチェロの旋律(音楽は久石譲)は、単なるBGMではなく彼の悲しみそのもののように感じられるのです。

いい映画でした。
ハンカチの用意もお忘れなく。
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