SSブログ

サムライ・ノングラータ [書籍]

矢作俊彦と司城志朗の共著ということになっているのですが、矢作が昔書いた映画の脚本を司城が小説にしたとのこと。
ついでにいうとこれは84年に「海から来たサムライ」というタイトルで出された本をかなりリライトしているそうな。
とはいえ2巻一気に読んでしまう面白さ。
1892年のハワイを舞台にした冒険活劇なのですが、どこまでが史実かが分からないくらい手が込んでいます。
東郷平八郎が出てきたかと思うと南方熊楠が相当おかしな存在感を持って暴れまわるし、ハワイ王国の存続を掛けた王女の救出作戦と各国の思惑の錯綜、さらには失踪した日本帝国海軍の軍艦の謎とそれをめぐる保険会社ロイドの暗躍・・・
ふと気づいたのは、アメリカの他国への軍事介入の傍らでドラマが進行するという矢作作品の共通項です。
「気分はもう戦争」もそうですが、一連のハードボイルド作品の舞台は全て横浜周辺の米軍基地がある街だし「悲劇週間」ではアメリカが侵略している時代のメキシコが舞台でした。
そろそろイラクやアフガンを舞台にした小説が出るんじゃないだろうか。
そうして今後も小説の舞台には事欠かない状況が続くのでしょうか。
やれやれ・・

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。