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少年剣士の涙 [スポーツ]

昨日の日曜日、調布市の小中学生を対象とした「第10回近藤勇杯争奪少年剣道大会」がありました。
年齢を5つに分けてその中での個人戦で何人勝ち抜けるかを競う大会です。
大会の性格上、優勝者を除けば全員が負けを経験することになります。
我が息子(小3)は小3,4年の部に出場して1人も勝ち抜けず負けてしまいました。
そうして大会が進行していき、どんどん敗北者が増えていきます。
その中でただ一人、負けて大泣きしている少年がいました。
彼は昨年の優勝者で、勝ち抜き記録28人のタイトルホルダーだったのです。
今年も優勝は間違いないと周囲に言われていたのですが、それまで15人に勝ち抜いていた剣士の勢いに押されて不覚を取ったのでした。
負けた瞬間、観衆は驚きの声を上げ、彼はその中で呆然と立ち尽くしていました。
そして試合場から出ると、面を外して座り込み人目も気にせずに泣き始めたのです。
僕はその姿を見て胸が熱くなりました。
この会場にいる200名ほどの剣士のほとんどが自らの負けを想定していたのでしょう。
ただ彼だけが負けることを自分に許していなかったのです。

負けてニコニコしている息子を見て少し溜め息が漏れた父でありました。

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