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ひなまつり [いろり村]

おひな様を飾らないままに迎えた桃の節句当日。
今日飾らなければ今年のひな祭りは終わってしまいます。
チャンスは息子を音楽教室に送って、迎えに行くまでの小1時間しかありません。
「なんとか出そうよ」
と言う僕に
「無理なんじゃない?」
と妻。
「人形だけを出せば間に合うよ。屏風や台座やぼんぼりは省略してさ。」
と僕は主張して妻も同意しました。
地下のトランクルームからおひな様を持って上がり、1年中飾ってある5月人形の鍾馗さまを片づけた場所に並べます。
緋毛氈すら敷かずにローチェストの上に直接置かれた内裏雛は、その豪華な衣装が却って寒々しさを感じさせます。
やはり屏風やぼんぼり、菱餅や三宝、桃に橘等の小道具があってこその雛飾りだと分かります。
「なんだかお白洲に引き立てられたおひな様みたいね」
妻がぽつりと言いました。
「何も悪いことしてないのに・・」
すまん娘よ。
悪いのは父ちゃんなのです。
来年はちゃんと飾るから許してね、と心の中で詫びながらお白洲のおひな様を見つめました。

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